ケーススタディ002 カンの功罪
シャインさんにカンについて習ってから、いろいろな局面を見てきたけど、
シャインさんの言う通りだよ。
カンって、しちゃならない場合がほとんどだね。
私の中級、「カンをしてはならない時」でお教えした通りですわ。
よく身についていらっしゃるようで、感無量ですわね。
あの頃のるなちゃんとは大違い。よく成長なさいました。
え?そう?
昔のことは覚えてないけれど、ちょっと前の私って、どんなだったのかな。
〜回想〜
カンって、しちゃならない場合がほとんどって教えてもらったけれど、
実際、4枚来ると、カンしたくて仕方なくなるんだよね。
あら。るなちゃんらしくもない。
そのようなことを仰っているうちは、上級者にはなれませんわ。
でもさあ、オンライン麻雀とかだと、カンの材料が揃うと、
「カン」ってボタンが光るんだよ。
光れば反射的に押しちゃうのが、人間ってものじゃない?
人間に、そのような性質がありましたかしら…?
もしそうであっても、『「カン」のボタンは押してはならない』と、
強く意識すべきですわ。
それにね、「カン」のボタンを押すと、なんかテンションが上がって、
勝てる気がしてくるんだー。
例えば、こんな局面。
ほら、4枚目のを引いたでしょ。
こういうのをカンすると、本当にテンション上がるんだー。
新ドラ表示にとかとか出たら、大興奮でしょ!
まあ、このをとっておくのは、良い戦略ですわね。
あ、今すぐじゃなくて、いつかカンするんだね?
(シュッ)
違うよー、「100%安全牌」として、とっておくんだよ。
わっと、ウィンちゃんも来てくれたの?
ああ、確かに、100%安全牌だよね。
でも、カンはしないの?
致しませんわ。
しいてカンするとすれば、カンによる海底ずらしを行う時だけですわね。
そうなの?私なら、喜んでカンしちゃうんだけどな…。
気持ちは分かるけど、麻雀って、ひとりでしてるわけじゃないんだよね〜。
シャインおねえちゃん、るなちゃんに、この時の敵の手牌、見せてあげなよ。
それが宜しいですわね。
光の名において、全ての手牌を白日の下へ…。えいっ!
えー!対面も下家も、とってもいい形の一向聴だ!
上家も2向聴だけど、私よりはずっといい形だね。
それにひきかえ、私ときたら、苦しい形の2向聴…。
対面や下家の方が、絶対先に聴牌するよ、これは。
でしょー?こんな風に相手の手牌が見えていれば、
この、るなちゃんでも絶対にカンしないよね?
うん。さすがにしない。
統計的には、ほぼ必ず「9巡目には誰かが聴牌」するのですわ。
カンをなさる際は、敵が聴牌しそうかどうかにも、十分配慮する必要がございますの。
自分のアガリに目処がつかぬまま、カンしてしまうことの恐ろしさ、
お分かり頂けまして?
そっかー。ウィンちゃんの言う通り、「麻雀は1人でやってるんじゃない」んだね。
私のカンの後、下家なり対面が立直と来たら、他の2人にも迷惑な話だよね。
カンなんて、軽はずみにしちゃいけないんだ…。
おー。そうやって、すぐ理解できるのが、
るなちゃんのすごい所だと思うよ〜?
〜回想おわり〜
あー、そんなことも言ってた気がする。
自分の事ながら、なんか恥ずかしいよ。
あの頃に比べ、格段に成長なさいましたわね。
様々な対局で、このようなカン、見かけまして?
割としょっちゅう見かけるよ。
「なんでトップ目なのにカンしちゃうの」とか、
「2j巡目で数牌のカンは早すぎない?」とか、心の中でつぶやいちゃう。
だけど、自分も通ってきた道なんだよね。
今度から、そのようなカンに対しては、
「ドラを増やしてくれてありがとう」って、温かく見守ることにするよ。


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