100%安全牌
ウィンの上級、
るなちゃんに、何を教えてあげよーかなって
ずっと考えてたんだよ。
ウィンちゃんは、アイカさんと同じで、
防御の術を教えてくれたから、
ここでも、防御の術がいいんじゃない?
そう?分かったー。
じゃあねえ、防御系の最終奥義、
『100%ロンされない牌』教えてあげる!
ひゃ、100%?
それってすごくない?絶対に振り込まないってことでしょ?
無敵じゃん!
うん。無敵だよ。
でも、自分のアガリをあきらめることになると思うから、
防御しっぱなしで勝てるか、って話だよねー。
それもそうか。
点棒も稼がないとだもんね。
じゃあ早速教えるね。
以下のような条件の牌は、100%ロンされないよ。

@ 上家(左)が今捨てた牌と同じ牌
A 全員が1枚ずつ捨てている牌
B 3枚見えている字牌
C 3枚見えていて、4枚カベに守られた牌
※ BCは、幺九牌のいずれかが4枚見えていることが条件
へー!メモメモ…っと。
でも、どうして100%って言い切れるのかな?
順番に考えよー!まず、
『@ 上家(左)が今捨てた牌と同じ牌』。
ウィンの教えた「フリテン」、しっかり覚えてる?
うん。
「捨牌フリテン」
「同順内フリテン」
「リーチ後見逃しフリテン」
の3種類があるんだよね。
あはっ、うれし〜。その通りだよ。
直前に捨てられた、上家と同じ牌を捨てることを
「合わせ打ち」って呼ぶよ。
合わせ打ちをすると、それぞれのプレイヤーにとって、
それがロン牌だったとしても、以下の理由でロンできないよね?

上家:捨牌フリテン
下家:同巡内フリテン
対面:同巡内フリテン
あっ、本当だ。確かに誰もロンできない状況だね。
「合わせ打ち」ね。覚えておかなくちゃ。
次に、『A 全員が1枚ずつ捨てている牌』。
これは分かるでしょ?
うん、分かる。全員の『現物』だもんね。
捨牌フリテンで、絶対にロンできないよ。
次に、『B 3枚見えている字牌』。
字牌は、自分自身にしかくっつかないよね?
だから、3枚見えているということは、
もう使い道がないってことなんだよー。
確かにその通りだね。 …? あれっ?
『BCは、幺九牌のいずれかが4枚見えていることが条件』
って書いてあるけど、これはどういう意味?
そのまんまの意味だよ。
幺九牌、どれかが4枚見えていないと、
100%安全とは言えないんだー。
・・・?
4枚目の字牌でロンできるような役、あったっけ。
七対子?…じゃないよね。単騎待ちだし。
フレムおねえちゃんに習ったでしょ?
『国士無双』だよ。
あっそうか、そんなのもあった!
4枚目の字牌でも、国士無双にはロンされちゃうんだ。
でも、幺九牌のどれかが4枚見えていれば、
国士無双は完成しないから…。
だから、そういう条件が必要なんだね。
分かってくれたね。じゃあ、最後に、
『C 3枚見えていて、4枚カベに守られた牌』。
4枚カベ、アイカさんが教えてくれたよ!
それなら話が早いね。
4枚カベの弱点も教えてもらった?
単騎待ち、シャンポン待ちは、
カベを貫いちゃうって習ったよ。
うん。それだけが弱点なんだけど、
カベに守られた牌が3枚見えていると、
単騎待ち、シャンポン待ちの可能性もなくなるから、
100%安全と言い切れるんだよ!
なるほど!
でも、国士無双だけは例外なんだね。
どお?使える術でしょ?
特にCなんかは、知らない人も多いんじゃないかな。
どうしても振り込みたくない場合は、
100%安全牌を選んで捨ててね!
分かった!ありがとう、ウィンちゃん!
あっそうだ。(2013/02/20 追記:)

@の「合わせ打ち」について、もうちょっと発展させると、
こんなことが言えるよ。

@´ 立直者を無視し、直前の打牌と同じ牌は100%安全
えっと・・・どういうこと?
上家だけがリーチしていたとするでしょ。
その場合、上家の打牌は無視するの。
そうすると、「直前の打牌」って、誰の捨牌になる?
本当の意味での「直前」って、上家の打牌だよね。
だけど、えっと、リーチした上家は無視するの?
上家の打牌を無視して、「直前」となると…
ああ、対面の打牌ってことになる?
うん。正解だよ〜。
上家がリーチをかけている場合において、
対面の打牌に合わせ打ちした場合、
どんな理由で、100%安全牌になるかな?
えっとねえ。

上家:立直後見逃しフリテン
下家:同巡内フリテン
対面:捨牌フリテン

こうなるね。なるほど!100%安全牌だ。

ってことは、上家も対面もリーチをかけていたなら、
下家の打牌に合わせ打ち、ってこともできるね!
その場合は、

上家:立直後見逃しフリテン
下家:捨牌フリテン
対面:立直後見逃しフリテン

こういう理由で、100%安全なんだ!
さすが、るなちゃん!もう分かったでしょ?

@ 上家(左)が今捨てた牌と同じ牌

と合わせて、

@´ 立直者を無視し、直前の打牌と同じ牌

も100%安全だと覚えておくと、いざという時、役立つよ!



安全牌の捨て順
安全牌には、是非守って欲しい「捨て順」があるよ。
捨て順。そんなのあるんだ。
攻めてくるのが1人なら楽なんだけどね、
あっちからもこっちからも攻撃されると、
対応に困る場面、あると思うんだー。
あー、あるある。
そっちも立直なの!?って場面。
両方への100%安全牌って、なかなかないよね。
うん。そうだよね〜。
だけど、ほんの少しの心がけで、
そういう状態から逃れられる場合があるんだよ。
ええっ。心がけだけで、何とかなるものなの?
ウィンは、なんとかなる場面が多いと思うなー。
例えば、るなちゃん、こんな場面で、何捨てる?
(親)24000点
25000点


東1局 ドラ
25000点
25000点
 ツモ
親の立直だね。
私の手は…678の三色同順を狙っているとこかな。
だけど、まだ3向聴。親の立直に勝負できそうにないね。
せめて、をポンして、一発消しを…
と思ったけど、安全牌もそんなにないので、やめとこう。
ツモってきたのは、4枚目のか。
一発は助かった。これ捨てとけばいいよ。
降りるつもりなら、このは、捨てない方がいいよ。
ここはがおすすめ。
でも、の両搭だよ。もったいなくない?
あれっ。降りるんじゃなかったの?
降りるんなら、両搭もなにも関係ないよー。
…言われてみればその通りだ。
降りるって決めたなら、牌効率は関係なくなるね。
で、どうしてはダメで、を捨てるべきなの?
この、ロンできる人、いないよね?
つまり、100%安全牌なんだー。
うん、だから捨てようと思ったんだけどなぁ。
ってことは、この後に攻めてくる敵にも、絶対安全な牌だよ。
そんな万能な防御牌を、今捨ててしまうのは、勿体ないの。
親以外の敵は、今のところ、攻めてくる様子はないでしょ?
だから今は、とりあえず、
親に対してだけの100%安全牌を考えればいいよね?
親に対してだけの100%安全牌は、結構持ってるね。
、いずれも親からは絶対ロンされないよ。
その中から、あえてを選んだのはどうして?
簡単なことだよ。
このが、将来、他の敵に対して安全牌となる保証が、
どこにもないからなんだー。
・・・?
ちょっとよく分からないや。
じゃあ、るなちゃんの言うように、を捨ててみよう。
その直後、下家も立直をかけてきたよ!
(親)24000点
25000点


東1局 ドラ
25000点
24000点
親の立直に喧嘩を売った。いい手なのかな。
でも、両方の立直への100%安全牌として、が2枚ある。
あと2巡は安全に逃げられるね。
ここまでは、そうだね。
だけど、おおっと!ここで、まさかの3軒立直だ!
(親)24000点
24000点


東1局 ドラ
25000点
24000点
うわー、なんてこったー!
100%安全牌、ひとつもないよ!
完全に追い詰められた!
・・・っていう風に場が動いていくとすると、
親の立直の直後では、
のうち、どれを捨てるべきだったと思う?
ないしだね。は勿体ない。
だよね〜。だから、同じ安全牌であっても、
「他の敵にも安全なもの」は、
捨てるのを後回しにすべきなんだー。
なるほどね!
安全牌だからって、闇雲に捨てちゃうと、後で困るんだ。
「みんなに安全そうな安全牌は、後回し」
よく心得ておかなくちゃ!



3間レンズ・7間レンズ
るなちゃん、なあに、それ。
これ、ちっちゃいけど「虫眼鏡」。
ポッケに入ってたよ。
むしめがね?何する道具なの?
これ、こうやってね、焦点距離に光を集めると…
わっ!わっ!煙?火がついたの?
フレムおねえちゃん、どこにもいないのに。
こんな風に光を集めたりね、
焦点距離の内側に「見たいもの」が来るようにして、
虫眼鏡を覗くと…
わっ!ちっちゃいものが、こんなにおっきく見える!
おもしろーい!
とまあ、光を集めたり、虚像を見るための道具なの。
なるほどね〜。1点に、光を集める道具なんだ。
この「むしめがね」見てたら、思い出した術があるよ。
虫眼鏡を見て思い出した術?どんな術なの?
うーん、あんまり役に立たない術。
名前すら付けてないんだ〜。
でも、るなちゃんなら、役に立ててくれるかも。
だから、教えてあげるね。
やったー!なんか得した気分。
簡単に言うと、

が捨てられていると、ちょうど真ん中のが危険。
が捨てられていると、ちょうど真ん中のが危険。

こういう術だよ。
危険牌を推理する術?役に立たないなんて、とんでもない!
どうしてそうなるか、理由も教えて欲しいな。
オッケー。
「裏スジ」、ちゃんと覚えてる?
もちろん。
ある牌のお隣のスジ、だよね。
危険な牌を推理する為の術だよ。
せいかーい。
そしたら、の裏スジって、なーに?
裏スジ
の裏スジは…
の裏スジは…

こうだよね。
どちらの裏スジにもなっている牌は、どーれだ?
あっ・・・、ただひとつだね。
じゃあ次に、の裏スジって、なーんだ?
裏スジ
の裏スジは…
の裏スジは…

こうだよね。
どっちの裏スジにもなっているのは?
これまた、ひとつだけだ。
でしょー?
こんな風な捨てられ方をしてるとね、
ちょうど真ん中の牌が危険になるの。

るなちゃん、さっき、「むしめがね」で、
光を決まった位置に集めてたでしょ?
それと同じで、この捨てられ方も、
ちょうど真ん中に危険牌が集まる性質があるんだよ。
なるほどねー。
ためになるし、面白い術だと思うけどなあ。
間1ケンとか間4ケンみたいに、
この捨てられ方にも、名前をつけてあげようよ。
面白いだろうけど、間1ケンや間4ケンに比べると、
そんなに役に立たないから、
間○ケンとかと一緒には、したくないんだよね〜。
あっ、それじゃあさ。
ウィンちゃん、私の出した虫眼鏡を見て、
性質が似てるって思い出してくれた術でしょ。
虫眼鏡のこのガラスの部分、「レンズ」って言うの。
は、間に3つ開いてるから、3間。
は、間に7つ開いてるから、7間。
だから、「3間レンズ」「7間レンズ」って名前はどうかな。
それいい!それにしよ〜!
さすがるなちゃん、素敵な名前を思いつくねぇ〜!
「3間レンズ」「7間レンズ」のちょうど真ん中は、
危険な裏スジが集まる所。
すっごく危険!覚えておいて損はない!…かな?



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