スジひっかけ
ここでは、ウィンの力を借りて、
立直をかけることでアガリやすくなる術を教えてあげようかしら。
えー…。
ウィン、あんまりこの術、好きじゃないんだけどなー。
なになに?教えて!
るなちゃんが喜んでくれるなら、まあいっかー…。
「筋ひっかけ」っていう術だよ。
この手を見てちょうだい。東1局、南家、4巡目よ。
自分の捨牌にはが捨ててあるわ。
 ツモ
4巡目にして、三色同順は確定しているけど、
このままでは、単騎待ち。
いかんせん待ちが悪いね。まだ巡目も早いことだし、
ないしを引いて、平和も狙いたいところ。
ここでを捨てて立直よ。
単騎待ちで?立直しちゃうんだ!
手変わり牌、めちゃくちゃいっぱいあると思うんだけど?
その時の、敵の1人が、こんな手牌だったとするわね。
敵の気持ちになってみてちょうだい。
 ツモ
4巡目で、もう立直?参ったなあ。
捨牌が、でしょ?こんなの分かるわけないよ。
とりあえず、のスジの捨てて、様子を見ようかな…。
フフフ、そのでロンよ。
あっ…そうか、なるほど。
スジの知識の裏をかく術なんだ。
安全牌探しの裏をかく、っていうのは、カベひっかけとかと同じだね。
そういうことよ。
なーるほど。いい術習った。
そしたら、いろんな場面に応用して、次から次へとスジひっかけを…
あれ?ウィンちゃん、どうして泣いてるの?
だって、だって、るなちゃんが…うえーん!
えっ?私?何かしちゃった?
ごめんウィンちゃん、泣かないで!
うえーん!えーーーん!
ウィンちゃんが、こんなに泣くなんて…。
シャドーネさん、どうしよ、どうしよ。
ウィンは、多分、るなちゃんが、
なんでもかんでもスジひっかけをするように
なるんじゃないかと、心配なのよ。
うん。私、たった今習った術、いっぱい利用しようと思ったけど?
わーーーーーん!
上級者になるほど、スジ牌なんて、安全牌だと思わなくなるわよ。
こんな風なスジひっかけに何度も引っかかって、
だんだん知恵をつけて行くんでしょうね。
えっ、じゃあなに?
この術、あんまり役に立たないってこと?
そんなことはないわ。場面によっては、効果絶大よ。
そうね…例えば、親が6巡目で立直。
安全牌など、ほとんど分からない状態。
そんな中、るなちゃんは、七対子を聴牌。
捨牌候補は、
このを捨て、るなちゃんも思いっきり立直するの。
安全牌がほとんど分からない場面での2軒立直。
敵は、おのずと、を捨牌候補とするわ。
ははあ、なるほど。
そんな場面なら、上級者でも、多分、
捨牌に窮して、スジ牌を捨てようとするね。
そうよね。
だけど、安全牌もたくさん見えている12巡目にスジひっかけの立直。
こんな立直は、上級者相手には通用しないものと思って。
つまり、なんでもかんでも、スジひっかけしちゃいけない、
ってことなんだ。
ひっく、ひっく。…うん。
比率としては・・・そうね。
攻撃10回に1回、スジひっかけをするかしないか。
これぐらいの気持ちでいればいいわ。
ぐすっ…うん、そのくらい…だったら…。
わかったよ、ウィンちゃん。
この術を使うのは、ここぞ!という時だけにしておくね。
多分、ウィンちゃんは、
『スジひっかけに頼ってはならない』ということを、
言いたかったんだよね?
ぐすっ…うん。そうだよ。
でも、そんなことを言っちゃうと、るなちゃん、
気を悪くしちゃう気がして…。
そんなこと、ないのに。
ウィンちゃん、私の先生じゃない。
私、先生のいうことは、ちゃーんと聞くよ!
ウィンが…せんせい?
ああ、この子、「教える」というよりは、「一緒に楽しむ」って
スタンスだから、「先生」とかって自覚は、全然ないわよ。
あ、そうだったの。
ウィン、先生とか、どうでもいいの。
そんなことより、るなちゃんが、
スジひっかけの術、使いすぎちゃダメって分かってくれたから、
すごーく、ほっとしたよ〜。
スジひっかけになっているからと言って、
安直な立直はしちゃダメ。
よーく心得ておくよ。

あとひっかけ意識
誤解のないように言っておくけれど、ウィンが心配したのは、
るなちゃんが「なんでもかんでもスジひっかけをする」ことで、
スジひっかけの術そのものはとても効果があるものだよ!
うん。ここぞという時にとっておきたい術だね!
よく理解できたようね。
では、「あとひっかけ」の術も教えておくわ。
あとひっかけ?立直した後にひっかけるの?
ちょっと意味がわかんない。
あとひっかけというのはね、立直の後で持ってきて捨てた牌が、
ちょうどスジひっかけになった「場合」のことを言うよ。
例えばこんな手!
 立直中ツモ
あら…じゃアガれないじゃん。残念。
ククク・・・気付かないかしら?
これがスジひっかけになるのよ。
あっほんとだ!が通るならスジのも通ると思わせることが
できるよね!!
なるほど、これがあとひっかけか!
そゆことー!
他の人間がを捨てても、同じ効果が得られるよ!
えっ…いや…ちょっと待って?
これ、術っていうより、立直後の運任せじゃない?
そうとも言うー!
ズコー。
成り行きに任せた結果そうなった、っていうのは、術じゃなくない?
安心なさい。ちゃんと術もあるから。
例えばこんな手。立直をかけるつもりだけど、何を捨てて立直かしら?
  ツモ
え、アガればトップ?
そしたら形は悪いけど立直かな!
を捨てれば立直だね、それぞれ待ち、待ちか。
どっちもまだ見えてなければ、どっち待ちでも同じに見えるね。
ここで、「あとひっかけ」のことを思い出して欲しいんだ〜☆彡
どっち待ちが、あとひっかけになりやすいかなー?
えーっと…。
待ちは、を捨てて立直だから、が通ればあとひっかけ。
待ちは、を捨てて立直だから、が通ればあとひっかけ。

待てよ、自分でをいっぱい使ってるね。
立直後にが捨てられることはほぼない。
ってことは、を捨てて待ちの方がいいってこと?
お見事。さすがね。
このように、「あとひっかけになりやすい方を待ちとする」
という考え方ができるわけ。
これこそが、あとひっかけの術よ。
なるほどねー!
どうせ立直をかけるなら、出やすくなりそうな方を待ちにする術か!
えへへ、使えそうな術でしょー?
今回はを自分で使っていたけど、これが3枚捨てられてる、
みたいな状況でも全く同じように考えていいよ〜。
「意図的にひっかけました」って罪悪感も半減の、使える術だね。
出来るだけ意識するようにしてみるよ!




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