一発消し | |
私の「ポン」・「チー」、シャインが教えた「カン」には、 「一発」を打ち消す効果があります…。 |
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一発? ああ、立直一発のことね。 喰い仕掛けがあると、無効になるんだよね。 |
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どんな時、敵の一発を消さなきゃならないと思う? | |
うーん。わかんない。 ポンやチーすると、安全牌を使っちゃうことにもなるから、 一概には言えないんじゃない? |
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私達の世界では、「勝負できない手」、あるいは 「喰い仕掛けしても構わない手」ならば、 必ず一発を消しに行くのが常識となっています。 |
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へえー。 ってことは、敵の立直には、ほとんど毎回、 一発消しすることになる気がするけど… そこまでしてでも、敵の一発を消すべき? |
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うまく鳴ける牌が出たらの話だけど・・・私もそう思うわね。 麻雀の目的って何だった? |
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トップをとることでしょ。 | |
そうよね。だったら、敵の妨害も、立派な戦い方よ。 自分の手が勝負にならないなら、尚更ね。 |
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あれっ、それ、どこかで聞いたような気がする。 アガれないなら、妨害を考える、って。 どこだったっけ? |
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私のお教えした「海底ずらし」でしょう…。 | |
あっ、そうだった、そうだった。 海底ずらしも、自分がアガれないなら、敵のアガリを妨害するって 考え方だったよね。 この一発消しも、同じってことだね。 ってことはさあ、一発消しをしたばっかりに、 敵にツモられてしまう場合もあると思うんだけど、 そういうのは考えなくてもいい、ってことになるのかな? |
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そういうことよね。 一発消しが仇となるようなこともあるけれど、 次のツモ牌は、エスパーでもない限り、分からないんだから。 |
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今、直面したことに、最善を尽くす。 これが麻雀なんだよね、ファエルさん? |
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その通りです。よく身についていますね。 すっかりお株を奪われました。 |
一発消しをしない時 | |||||||||||||
一発消しをしてはならない時も、往々にしてあるのよ? 例えば・・・ |
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下家である西家からの立直だね。 えっと?親は、一発に、現物のを捨てているね。 私の手は…9巡目なのに、メチャクチャだ。 とてもアガれる気がしないよ。 安全牌は大量にあるので、普通なら、 一発消しをしたいところだけど…。 |
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そこで、点差を見てみましょう。 | |||||||||||||
下家が満貫をツモあがりしてくれれば、 私がトップになれる状況だね。 この一発を消したら、そのチャンスも薄くなっちゃう。 このは見逃して、私はを捨てておこうかな。 さあ、下家さん、頑張れ!一発ツモ〜! |
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うまくツモってくれるといいわね。 海底ずらしの術を使いこなせるなら、 一発消しの術も使いこなせるはずよ。 その調子で、自分の都合のいいように、 場を操作してね。 |
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今のシャドーネのアドバイスは、 私が海底ずらしでお教えしたことと同じですね。 |
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そう考えると、喰い仕掛けって、 自分の手を進めるというよりは、 敵のアガリを妨害する手段という意味が強い気がしてきた。 |
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あっ、るなちゃんが今、すごいことを言いました。 | |||||||||||||
ほう…。 初心者、中級者は、喰い仕掛けを、 自分の手を進める為だけにしか使わないわ。 いえ…使わないと言うよりは、使えないのよね。 敵を妨害することがいかに大切か、理解していないからよ。 でも、るなちゃんは、妨害の重要性に気付いたのね? 大したものだわ。 |
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いや、自分の手を進める為にも、もちろん使うだろうけどさ。 妨害の為の喰い仕掛けも、決して疎かにできないなー、って。 |
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…敵の妨害に関して、これ以上、 私がお教えすることは、なさそうですね。 パッシブスキル「妨害マスター」、免許皆伝です。 |
2鳴きは立直と考えよ | |
普通、鳴くと、手が進みますよね…。 | |
うん。手が進む。 一発消しとか、海底ずらしの場合は、別だけどね。 |
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どこまで鳴かれたら、相手は聴牌していると 考えられるでしょうか…? |
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えっ、そんなの、相手の手次第だよ。 手牌を開いてくれなきゃ、わかんないよね? |
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『2鳴きしたら立直と思え』…。 ふたつ鳴かれたら、相手は聴牌。そう考えるの。 それは、1鳴きで聴牌の時もあるし、 3鳴きしてまだ聴牌していないこともあるわよね。 あくまで目安だけど、2鳴きした敵に危険牌を捨てて、 ロンされても、文句は言えないわ。そういうことよ。 |
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心構えのことなんだ。2鳴きは立直…なるほど! でも、立直よりは手が読みやすいよね。 ピンズ屋さんなら、ピンズや字牌を捨てないように… ってすればいいし。 |
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2鳴きした相手に対し、 勝負に行くか、それとも降りるか。 相手の手の内を推理して、決めて下さい。 |
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あ・・・でもさ、序盤にいきなり2つ鳴かれたら、どうなのかな。 とても聴牌しているようには感じないんだけど。 |
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うーん…経験がモノを言う局面よね。 これまでの経験の中で、序盤に2鳴きした手が、 早くも聴牌していることが、どれだけあったか…。 とても多かったのなら、捨牌には気を配ったほうがいいでしょうし、 そんなこと、ほとんどなかったのなら、何を捨ててもOK、って 判断になるわよね。 |
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あ、そんな風に考えてもいいんだ。 序盤にポンポン鳴いて、既に聴牌していた人なんて、 私、まだ見たことないから、ノーマークでいくよ。 それでもしロンされちゃったら、「いいもの見れた」って思えるし、 次から、ちょっとは気をつけるようにしよう、と思える。 自分の経験になるんだもの、決して無駄なダメージではないよね。 |
状況で変わる立直の恐怖 | |
よーし立直!親立直だぞ、道を開けろー! 汚物は消毒だー! |
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え!なんでそんなの捨ててくるの? | |
ええ!ドラだよそれ!?通るけど! | |
あああ…クイタンでまくられた・・・2着。 | |
ちょっとシャドーネさん!! | |
なによ。 | |
立直は、敵に恐怖を与えるんじゃなかったの? みんな通ってない牌バシバシ捨てて、 戦車みたいに突っ込んでくるんだけど! |
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どれどれ。…ははあ、これじゃあね。 親立直だからって、敵に恐怖を与えることはできないわ。 |
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えっ、なに?その恐怖って、場合によって違うの!? | |
例えば、オーラス、るなちゃんが僅差の4位。 そこに親立直をかけられたら、 るなちゃん、怖いからってオリるかしら? |
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オーラスの4位なら? 振り込んでも4位には変わらないんだから、オリないよ。 |
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じゃあ、アガった方がトップ!って時の2着で、 競ってる相手から親立直がかかったら? |
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うーん。形の悪いイーシャンテンなら、おりるかも。 だけど、自分も聴牌とかだったら押す!! |
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そうでしょう? リーチの恐怖は、場の状況や点棒状況で かなり変わるものなのよ。 |
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言われてみれば・・・うーん、確かに。 そっか、親立直は、いつも敵を恐怖に 陥れることができるわけではないんだ。 |
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そういうこと。まあ、簡単に言えば、 「振り込むと順位がすごく落ちる立場の者」や 「様子見を決め込んだ方が得な者」には、 恐怖が通じやすいわ。 逆に、「振り込んでも順位が変わらない」 「なんとしてもアガりたい」者には、 ほとんど恐怖は通じないわね。 |
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自分のことのように考えると、よく分かる。 つまり、相手の気持ちになってみることが大切なんだね。 ちょっと、実践例で、相手の気持ちになってみせてくれない? どういう相手にはリーチの恐怖が通じにくいか知りたいの。 |
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分かったわ。 そしたら、ファエルを呼びましょう。 ファエル!ちょっといらっしゃい。 |
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はい。お呼びでしょうか。 | |
あなたの管理している「web麻雀」から、 場況の分かるものを出して頂けるかしら。 |
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お安い御用です。 とはいえ、ひとくちに場況と言っても、様々ありますが。 |
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うーん、まずは・・・ | |
あ、あのさ。 どんな時だと恐怖が効きやすくて、 逆にどんな時だと恐怖が効きにくいか、 って風に教えてくれると嬉しいかなー、なーんて。 |
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ああ、なるほど。 立直が敵に与える恐怖の話をなさっていたのですか。 そのように分類したほうが、分かりやすいですね。 |
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そうね。そうしてあげるわ。 効きやすい時と効きにくい時。どっちからがいいかしら? |
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効きやすい時!!! | |
了解しました。 立直の恐怖が敵に伝わりやすい状況を出して参ります。 まずはこちら。 |
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起家からの立直。 序盤だもの、ここで振り込んだら、苦戦は必至。 全員が恐怖状態だわ。 それでも歯向かってくる者がいたら、よっぽどの手よ。 |
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点棒状況が平たいと、親立直の恐怖は絶大・・・ メモメモ。 |
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次はこちら。 |
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南3局。ラス目からの立直ね。 対面と上家との点差は、16000点以下。 つまり、満貫を直撃されると、一気に4位へ転落する局面ね。 オーラス間近で、そのようなリスクをあえて冒す必要性は低い。 対面や上家には、恐怖が大いに効くわ。 下家はどうかしらね。トップ目だから無理することもなさそうだけど、 立直の捨牌を自由に鳴けるから、 安全牌が続くうちは、かわし手で押すかもしれないわ。 下家への恐怖成功率は、50%といったところかしら。 |
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4位転落は、何よりの恐怖・・・。メモメモ。 | |
そして、こちら。 |
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ダントツの南1局。 これは素晴らしく恐怖の効く局面ね。 ここまでに、かなりのアガリを重ねてきたわ。 調子の良い親の立直とあっては、 ほぼ横並びの子たちに歯向かう気など起こらないでしょう。 みんな、「いっそツモってくれ」って考えるわ。 |
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これまでの調子も、恐怖の効き具合に影響・・・メモメモ。 | |
こんなところね。 今度は、恐怖が効きにくい局面を出して頂戴。 |
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かしこまりました。恐怖が効きにくい局面ですね。 まずは。 |
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東1局、完全にフラットな状態での子の立直。 これは、正直、各敵の手格好だけで決まると思うわ。 誰に恐怖が与えられるかはあまり予測できないわね。 さすがの私でも、精々、親にはちょっと効きにくいかしら? くらいのことしか分からないわ。 |
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東1局の子の立直は恐怖度低め・・・メモメモ。 | |
次は、こんな場面など如何でしょう。 |
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一人へこみが親の南2局ね。 なるほど、この親には恐怖は全く効かないわ。 この親は、なんとかここで連荘して、 順位を上げようとするはずだもの。 これに対して、対面と上家は、 直撃されると順位が変わる可能性が高いから、 恐怖がよく効くことでしょう。 |
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へこんだ親に恐怖の効果ゼロ・・・メモメモ。 | |
最後はこちらです。 |
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微妙な点差の南3局。 さっきと同じく、この親にはまず恐怖は効かないわ。 下家はもう親番がないので、いささか安い手でも、 トップがとれそうなら攻めてくるわ。 辛うじて恐怖が効くのは対面くらいかしら。 いずれにしても、立直の恐怖はほとんど効かない局面ね。 |
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オーラス近くだとみんな攻めてくる・・・なるほどね。 | |
ここいらで、効果をまとめてみては如何ですか。 | |
ええ。 立直の恐怖がよく効く場合というのは、 ・ 点棒状況が平たい時の親 ・ 直撃で4位転落の者が多い ・ 自分がダントツ こういう時だということね。 このような状況では、立直の恐怖が最大となるので、 いささか苦しい待ちでも立直優勢、となることが多いわ。 |
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よく分かった! そういう状況なら、立直のお通りだー!ができるってことだね! |
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あの・・・できたら、もう少し謙虚に・・・。 |
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