こんにちは。私、水の妖精、アクアって言います。

私が主に担当するのは、『牌効率』と呼ばれる考え方。
麻雀は数のゲームです。
効率よくアガリへ向かうために、
たくさんの水を入れられる大きな器を作る術や、
水のように柔軟に姿を変える術を身につけて下さいね。

オリエンテーション
こんにちは、るなさん。私、水の妖精、アクアです。
よろしくお願いします、アクアさん!
…ああ、なるほど、どことなく…。
初恋は実らないといいますが、どなたと結ばれたんでしょうか、気になります…。
初恋?なんのこと?
ふふっ。ごめんなさい。ちょっと昔を思い出しただけです。
なになに?アクアさん、好きな人がいるの?
健康麻雀に賛同下さり、私の知識を吸収しようとする方は、
みーんな、私の好きな人ですよ。
なんか、はぐらかされた気もするけど・・・。
私がここでお教えするのは、水の術『牌効率』。
難しそうに聞こえるかも知れませんが、簡単な話です。
よく理解してくださいね。
はーい!

待ちと効率
1個のメンツと1個のアタマが完成したらアガリとしましょう。
これ、それぞれ、何が来ると、アガリになりますか?
えっとねえ。

アタマがないよ。がくれば、アタマができるね!
アタマはもうあるから、でメンツをつくればいいね!
これもアタマはある。がくればアガリだよ!
これは・・・がくれば、どっちかがアタマ!
あれっ?、どっちでもアガリ!

こうかな?
正解。さすがねえ。
じゃあ、それぞれのアガリ牌は、何枚ありますか?
え、「何枚」? 「何種類」じゃなくて?
えーっと、同じ牌は、どれも4個あるんでしょ。そう考えると・・・
 は、自分で1個使ってるから、3枚。
 は、4枚あるね。
 は、これも4枚か。
 は、残り2枚。もそうか。じゃあ、あわせて4枚。
 は4枚、も4枚。あわせて8枚だね。

こうかな?
正解。すばらしいわ。
一番枚数が多かったのは、どれでしたか?
もちろん、の形。他のは4枚くらいだったのに、これだけ8枚!
あっそうか。この形にすれば、他の形より、ずっと有利ってことなんだね!
これらの待ちには、それぞれ、名前がついています。
ここで覚えましょう。
 タンキ待ち(単騎待ち) アタマを待つ形。
 カンチャン待ち(嵌張待ち) 「嵌」=はめる。
穴にはめる形。
 ペンチャン待ち(辺張待ち) 1の向こうには何もないので
3だけが待ちになった形。
 シャンポン待ち(双ポン待ち) どちらかがコーツ、
どちらかがアタマになる形。
 リャンメン待ち(両面待ち) 両側で待つ形。
リャンメン待ち、超有利!
どっちが有利?   
    リャンメン待ち!

メンツ選択
待ちに有利なものと不利なものがあるのは分かりましたか?
これが分かると、以下のような問題も、すぐ見分けがつきますね。
どの部分を捨てると、効率が良いでしょうか?
えーっと、メンツが完成しているのは、
だから、これは捨てないよね。
の、どれを捨てるかってことでしょ。
リャンメン待ち超有利だって分かったから、は捨てない。
、どっちかを捨てていけばいいんだよね!
その通り。リャンメン待ちを大切にしましょうね。
では、 と 、どちらから捨てますか?
え?これ、ペンチャン待ちとカンチャン待ちでしょ?
どっちも4枚待ちだったよね。
どっちから捨てても、同じなんじゃないのかな?
ところが、そうではないのです。
ここに、を持ってきたとしましょう。
え、?別にいらないよ。欲しいのは、だもん。
果たしてそうでしょうか。
の形から、を捨てれば・・・?
。ああっ、超有利なリャンメン待ちができた!
そっかー、カンチャン待ちは、リャンメン待ちに変化しやすいんだ。
だったら、 と なら、ペンチャン待ちのを先に捨てた方がいいね!
そうなんです。
ペンチャン待ちだと、リャンメン待ちに変化させるには、こんな風に・・・
 ⇒  ⇒ 
1回カンチャン待ちに変化してから、やっとリャンメン待ちになりますよね。
でも、カンチャン待ちなら、1枚引いただけで、リャンメン待ちになるのです。
ですから、牌効率的には、リャンメン>カンチャン>ペンチャンの順で有利となります。
カンチャン待ちとペンチャン待ちなら、カンチャン待ちが有利!

未来を考えた打牌
さて、こんな時、るなさんなら、どれを捨てますか?
  ツモ
いらないね…。が欲しかったな。
本当にいらないですか?うふふ。
では、こんな風にしてみては?
ツモ ⇒⇒捨て⇒⇒   
あれれ、カンチャン待ちになった。
単騎待ちの3枚待ちより、カンチャン待ちの4枚待ちのほうが、1枚有利だね。
ここで驚くのは、まだ早いですよ。さらに、を持ってくれば・・・。
ツモ  ⇒⇒捨て⇒⇒   
すごーい!の単騎待ちが、のリャンメン待ちに変わったー!
そうでしょう?このように、たとえアガれなくても、
単騎待ちよりカンチャン待ち、カンチャン待ちよりリャンメン待ちと、
自分の手を変化させ続けることが必要なんですよ。
まさに、流れ続ける水のようですよね。
なるほど!牌効率は水の術というのが、今わかったよ!

友達の多い牌、少ない牌
、どれかを使ってメンツを作る必要があります。
どれを捨てるのが、効率がいいでしょうか? 
なんか気分次第で捨てるものが変わりそう。
私なら、を捨てるよ。はじっこで、使いづらそうだし。
当たらずとも遠からず。
ここは、が一番効率がいいですよ。
でも、押入れで見つけたのがだから、大切にしたいな。
うーん、どこまで分かってらっしゃるのかしら。
えへへ、実はなんにも分かってないよ。
どうしてを捨てるのが一番効率がいいの?
それぞれの牌は、友達を持っているんです。
友達の多い牌が、効率の良い牌なんですよ。
ともだち?よく分からない。
たとえば、につなげることのできる牌は、いくつですか?
字牌は、自分自身としかつながらないから、3枚だね。
では、は?
とつながるかな。
は3枚、は4枚、は4枚あるから、全部で11枚。
あ、ひょっとしてこの、
「つながることのできる牌の枚数」が、友達の数ってこと?
その通りです。
友達の数を表にすると、こんな風になります。
友達の数 11 15 19
ははあ・・・ずいぶん違う。
34567の牌は友達が多いけど、28、19と、
外側になるに従って友達も少なくなるんだ。
字牌なんか、論外なんだね。
これが分かると、最初の問題は、簡単に分かりますね。
、どれを捨て、どれを残しますか?
まずを捨てて、次に
は友達が一番多いから、とっておくんだね!

裏目引きは気にするな
でもさあ、捨てたとたんに引いたりとかさ、
を残してを捨てたら、すぐには来たけど、
はいつまでたっても来ないってこと、割とある気がするんだけど。
『裏目引き』ですね。そういう時ももちろんありますよ。
そういう時は、諦めるしかないの?
うーん…もう少し、大きな目で確率をとらえましょう。
確率ってなに?
そうですね…私は今ここに、るなさんの大好きな
おまんじゅうをいっぱい持っています。
おまんじゅう!!大好き!!どこ!?どこ!?
たとえばの話です。
なーんだ、がっかり。
で、持っているとして?
サイコロを振って、1〜5を出したら、おまんじゅうをひとつあげます。
でも、6を出しちゃったら、おまんじゅうをひとつ返してもらいますよ。
るなさんなら、この勝負、やりますか?
そりゃ、やるよ。何回でも。
それは、なぜですか?
だって、6より1〜5の方が出やすいもん。圧勝だよ。
おまんじゅうのシャワーだ、それ〜!ってなもんだよ!!
うふっ。じゃあ、さいころを振ってみて下さい。
よーし、圧勝・・・ああっ、いきなり6が出ちゃった。
残念。おまんじゅうは食べられませんね。
もう一回やらせて。今度は絶対勝つから。…ゑゑゑ、また6?
またまた残念。はい、サイコロは片づけますよ。
うー。圧勝のはずなのに。
おまんじゅうのビル、おまんじゅうのシャワー…。
私が言いたかったのは、そこなんです。
るなさんがこの勝負に乗ったのは、
勝つ可能性の方が高いと予想したから。
その選択は非常に正しいです。
でも、運悪く、6が続けて出てしまうこともあるんです。
実際、今の勝負を延々続けたら、
私、どれだけおまんじゅうを用意したらいいか…。
危ないところでした。
そうか…たまたま起こったことを考えるんじゃなくて、
長い目で見て、有利か不利かを判断することが大切なんだね。
そう。それこそが「確率的な思考」なんです。
るなさんの世界では、中学生になると習うそうなので、
楽しみにしていて下さいね。
麻雀の世界では、「より多く待つ」ことが、
今の例で言う「1〜5が出る」ということなんですよ。
なるほどねえ。よく分かったよ。
じゃあ、から、のペンチャンを捨てて、
のリャンメン待ちをとっておいた時、
を引いてもショックを受けないでいいってことだね。
…そうは言っても、やっぱりショック…。
まあ、人間ですものね…。



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