| ドラいっぱいの予感 | |
| 4枚カベの優秀さは、これまでたくさん述べてきました。 カベに守られた牌は、安全な可能性が高いのです。 |
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| うん。十分に学習できたよ。 | |
| しかし、カベに守られた牌が「ドラ」だった場合、 非常に危険な牌となるのですわ。 |
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| へえ。それはどうして? | |
| カベを貫く待ちは、何でしたっけ? | |
| 単騎待ち、シャンポン待ち。 4枚カベも、これにはかなわない。 |
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| ということは、ドラを使ってアガられた場合、 少なくとも、ドラが2枚あるっていうことですわね。 |
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| 具体例で考えてみるよ。 例えば、私が で、ドラが ドラを使うには、 あるいは、 雀頭として固定した場合や、 ドラを暗刻で持ってる場合かな。 永久にアガれないってことか。 |
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| いずれの場合においても、 ドラが2つ以上となりましたね。 |
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| どの形態になっているかは分からないものの、 振り込んでしまえば、大ダメージは必至ですわね。 |
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「カベひっかけ」を狙う人もいるかも知れない。 |
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| そうですね。大いに警戒すべきです。 | |
| なるほど…。 カベに守られたドラが全然出てこなかったら、 その局は、大物手が出そうな予感。 ドラ捨てはご法度、ってことだね。 早めに自分の手に見切りをつけて、 降りに行くのもいいかも。 |
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| いささか消極的な気もしますが、 自分がトップの場合などは、不測の事態を避けるべく、 そのような戦術も有効となりますわね。 ドラ暗刻のダマ聴に刺さる… こんなことは、なんとしても避けねばなりませんわ。 |
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| なるほど…カベって、危険信号をキャッチする アンテナ代わりにもなるんだ。 『ドラいっぱいの予感』を素早く察知できるかどうかも、 腕前だね! |
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| さわって!20枚 | |
| 麻雀牌の種類は、当然、全て覚えておられますわね? | |
| アイカさんが一番初めに教えてくれた、基本中の基本だもん。 忘れるわけがないよ。 |
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| ありがとうございます。 では、その中で、上下がない牌はどれですか? |
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| なに?クイズ? どう置いても同じように見える牌のことだね。 えーっと、マンズは全部違うでしょ、字牌も…ああ、 ピンズとソーズと…はいっ!これだけあるね。14種類。 |
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| ということは、上下のある牌は、どれでして? | |
| この他の牌だよね。えーっと、全部で20種類だ。 | |
| お見事。正解です。 | |
| わーい。 …え、こんなクイズ、わざわざ上級でやるわけないよね。 何の役に立つの? |
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| では、今から、配牌を差し上げますわ。 きれいに揃えて下さいまし。 |
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| はーい・・・? | |
| これでいいかな。 | |
| いいでしょう。 ちなみに、この「揃える作業」のことを、【理牌(りーぱい)】と言います。 覚えておきましょうね。 |
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| 理牌ね。覚えたよ。 …まさか、この言葉だけってわけでもない気がするんだけど…。 |
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| では、今、るなちゃんの揃えて下さった手牌の構成を、 私が当ててご覧に入れますわ。 そうですわね…このあたりがマンズ、このあたりに字牌がいくつか。 そしてこの辺が、ピンズかソーズ。いかがでして? |
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| ゑゑゑ、すごい!大体あってる! なんか目印でもついてた? |
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| るなちゃんは無意識にやったと思いますが、 理牌した時、牌の上下をひっくり返していました。 また、先ほど、上下のない牌を探して頂きましたが、 そのほとんどが、ピンズかソーズでしたよね。 |
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| うん。 あ、ひょっとして、一生懸命ひっくり返していた部分は、 マンズか字牌だってこと? |
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| その通り。 種明かしをするとあっけないのですが、こんな術も、実はあるんです。 人間の皆様は、これらの、上下のない14種類の牌を、 「さわらずの14枚」と呼ぶようですね。 |
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| さわらずの14枚・・・そんな所でバレちゃってたのか。 じゃあ、理牌って、あんまりしない方がいいってこと? |
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| いいえ。 健康麻雀の世界では、相手に分かりやすいよう、 理牌は絶対に行うものでしてよ。 |
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| え・・・。 だけど、この術を知ってると、理牌の時、 どこに何があるか、ばれちゃうじゃん。 |
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| この術、人間の世界では、いかにも効果があると、 まことしやかに囁かれる術ではありますが・・・。 このようなことを気にするあまり、手牌を敵にお見せする時、 理牌が全くされていない手を公開したり、 上下が揃っておらず、見づらくなっているのを放置するようでは、 いけないのです。 |
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| そうなの?麻雀のプロとかって、上下バラバラどころか、 理牌すらしないでやってることがあるけど、あれは? |
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| この術の効果を過大評価した人間の、なれの果てです。 | |
| なれの果て・・・。 | |
| 私共がここでお教えしたかったのは、 このような術は気にせず、 手牌はいつも「相手に即座にお見せできる状態」にして欲しい・・・。 そういうことですの。 |
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| そっかー。 麻雀のプロが、理牌なんて何もせずに打ってるの見ると、 すごくかっこいいように感じるけど、 ああいうのは、いけないことなんだね。 |
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| はい。 牌は整然と並べる。 ごく基本ですが、とても大切なことなのですね。 私共は、「さわらずの14枚」ではなく、 「さわって!20枚」と主張致します。 |
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| 上下のある20枚も大いに触り、 思いやりの心あふれるプレイヤーになって下さいまし。 |
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| アカカベ | |||||||||||||
| るなちゃんは、オンライン麻雀を楽しんでおられましたわね? | |||||||||||||
| うん! なかなか勝てないけど、人間を相手に麻雀できるのって、 すごく楽しいよね! |
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| ファエルに聞いたのですが、オンライン麻雀は、 どれもこれも、「赤ドラ」を採用しているとか・・・。 本当ですか? |
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| うん。天鳳も雀龍門も、 毒だけど、健康麻雀に用いる上では、 まあ許すって、シャインさんは言ってたよね。 |
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| 仰る通りですわ。 ですが、この世界においては、赤ドラの管理は、 厳重に致しますわよ? |
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| うん。何が起こるか分からないもんね。 だけど、この「赤ドラ」を使った術って、何かないの? オンライン麻雀で使える術があるなら、教えて欲しいなー。 |
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| なんと。赤ドラに関する術をご希望ですか。 実は、私とシャインとのふたりがけが、確かに存在します。 しかし、赤ドラに関する術など不純であると考え、 シャインと共に、地の底に封印したのですが・・・。 なるほど、用途がオンライン麻雀ということであれば・・・。 |
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| なるほど。オンライン麻雀。 それであれば、お教え差し上げても良いですわね。 |
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| やったー!なになに?どんな術なの? | |||||||||||||
| これよりお教えします術は、名づけて「アカカベ」の術です。 | |||||||||||||
| アカカベ? 4枚カベとか3枚カベは、習ったよね。 赤ドラがカベになるの?各1枚しかないのに? ちょっと想像できないなあ。 |
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| それでは、こんな局面を考えてみましてよ。 | |||||||||||||
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| 東1局7巡目だね。対面の親がリーチ。 私はと言えば、あちゃー、ひとメンツ失敗してる。 もうこれはベタオリだよね・・・。 だけど、現物が1枚もないや。スジも、片スジばっかりだ。 何を捨てていったらいいんだろう・・・。こりゃ困った。 |
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| アカカベの知識を利用しますと、 ここでは |
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| す、 一体どうして!? |
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| 対面の親の河にご注目あそばせ。 |
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| うん、それは気になってた。 でも、それがなに? |
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| 対面の親は、かなりの確率で、 |
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| ええええ! どうしてそういい切れるの? |
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| 落ち着いて考えてみて下さいまし。 もし、親の手の中に |
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| え・・・ああ!そっか! 例えば、 |
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| そういうことです。 どのようなパターンであっても、 それは即ち、 等価であると考えられますよね。 ですので、この術、「アカカベ」と名づけました。 |
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ってことは、 で、 なるほど、 |
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| 逆に考えますと、 赤ドラを捨てることで、敵にかなりの情報を与えてしまうと いうことになりますわね。 |
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| うん、確かに。 そういう意味でも、赤ドラって、簡単に捨てちゃダメなんだ。 |
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| 赤ドラを捨てた者にのみ有効な術ですが・・・ お役に立ちますでしょうか? |
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| これは使える術だよね! いっぱい活用しまーす! |
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| この術が、このような形で日の目を見ようとは・・・。 捨てる神あれば、拾う神あり、ですわね。 |
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